遺言書の検認手続き
■遺言書の検認とは
検認とは、相続人に対して遺言書の存在およびその内容を知らせるとともに、検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。
相続人が家庭裁判所に申し立てることで行うことができます。
検認をしなかったからといって、遺言書がただちに無効になるわけではありません。
しかし、勝手に開封すれば、偽造や変造をしたのではないかと疑われてしまう可能性があります。
検認を行わないで遺言の執行手続を行うと、5万円以下の過料が科されてしまいます。
検認がされていない遺言書では、不動産の相続登記等の遺言執行を進めることができません。また、金融機関でも、検認がされていない遺言書では相続手続きを行ってくれないことも少なくありません。
■検認が必要な遺言書
遺言書には、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類がありますが、遺言書の検認が必要な遺言書は、「自筆証書遺言」と「秘密証書遺言」です。
公正証書遺言は、原本が公証役場で保管されるため、改ざんの恐れがないということで、検認を受ける必要はありません。
自宅で保管する自筆証書遺言は、検認が必要です。ただし、2020年7月10日から始まった、自筆証書遺言を法務局が保管する制度を利用すれば、家庭裁判所の検認が不要になります。
■検認の手続き
遺言書を見つけたら、家庭裁判所に検認の申立てをして、検認手続きを開始します。
申立てを行う人は、遺言者から遺言書を託されて保管している人がいれば、その保管者です。
保管者がいない場合は、遺言書を発見した相続人が行います。
検認の申立てでは、以下の書類を提出する必要があります。
・検認申立書
・遺言者の出生から死亡までの戸籍謄本
・法定相続人全員の戸籍謄本
提出した書類に不備がなければ、約1〜2週間後に家庭裁判所から遺言書検認期日についての通知がされます。
遺言書検認期日に、申立人が遺言書と申立人の印鑑を家庭裁判所に持参して、相続人の立ち会いのもと、検認を行います。申立人は必ず出席しなければなりませんが、相続人は任意です。
検認した後は、遺言書が検認証明付の遺言書となって、遺言を執行することができるようになります。
検認手続きには申立てから裁判所で検認が行われるまで、1〜2ヶ月程度かかります。
相続人の戸籍謄本を集めるのにも時間がかかるおそれがあるため、余裕をもって行うべきでしょう。
香西司法書士事務所は、大阪市中央区、本町エリアを中心に、大阪府にお住いの皆様からのご相談を承っております。
遺産相続に関するあらゆる問題に対応しておりますので、お困りの際にはお気軽に当事務所までご相談ください。豊富な知識と経験から、ご相談者様に最適な解決方法をご提案させていただきます。
02Basic Knowledge
当事務所が提供する基礎知識
-
成年後見制度とは
民法には、人は生まれた瞬間に権利能力を有する、という旨の規定(民法3条1項)があり、すべての人を平等に扱うこととしています。しかし、知的障害者や認知症を患った高齢者など、意思能力(事理弁識能力)に問題がある方もいらっしゃ […]
-
不動産登記を司法書士...
不動産登記の手続きは、不動産登記法などの法律に規定はありますが、具体的な申請の方法や、登記の申請に必要な事項については、政令で定められていることもあり、必ずしも自分自身で行うことは容易であるとは言えません。しかし、不動産 […]
-
所有権移転登記とは
不動産登記は、民法177条により、自己の所有する土地や建物といった不動産の、所有権などの物権を第三者に主張するために必要とされているものです。これは、民法177条が、不動産といった重要な財産については、権利者に登記を具備 […]
-
個人事業主の商号登記...
■個人事業主の商号個人事業主は、異なる営業所の異なる営業ごとに商号を持つことができます。 ■個人事業主の商号登記個人事業主において商号を登記するか否かは任意です。しかしながら、個人事業主が正式に商号登記を行って […]
-
目的変更登記とは
会社の事業目的は、会社設立時に作成する定款や登記簿に記載されています。そのため、事業目的を変更した際には、変更登記を申請する必要があります。会社に関する登記は、商業登記に分類されますが、商業登記は設立時も設立後も役員の変 […]
-
相続人が1人でも遺産...
■遺産分割協議とは?遺産分割協議とは、被相続人(相続の対象となる財産を所有して亡くなった方)による遺言書が作成されていなかったり、遺言書では遺産の相続の仕方が定まらなかったりする場合に、相続人の間で具体的な遺産相続の仕方 […]
03Search Keyword
よく検索されるキーワード
04Judicial Scrivener
司法書士紹介
- ごあいさつ
-
香西司法書士事務所のホームページへお越しいただきありがとうございます。
当事務所では体の不自由な方や平日お仕事をなさっている方もご相談をしやすいように「土日祝」のご相談や、「出張相談」などを積極的に行っております。また、事務所のある本町は、大阪有数のビジネス街であるため、仕事帰りに相続相談をして頂くのに便利とご好評をいただいております。
大切なご家族のことをまかせていただくお仕事ですので、何かあった時にすぐに気軽に話ができるような身近な存在であるように、心がけております。
まずはお気軽にご相談ください。
代表司法書士香西 優(こうざい ゆう)
- 経歴
-
警察職員として某都道府県警察にて拝命、3年間在籍。その後、一年発起して司法書士資格取得のための勉強に励む。
3回目の試験で合格した後、東大阪の某司法書士事務所にて実務経験を積む。
業務の合間に顧客獲得のための営業活動も行う。
2017年1月香西司法書士事務所を開所。現在に至る。
- 所属団体
-
大阪司法書士会所属 第4493号
簡裁訴訟代理 認定番号1512097号
05Office Overview
事務所概要
事務所名 | 香西司法書士事務所 |
---|---|
所属司法書士 | 香西 優(こうざい ゆう) |
所在地 | 〒542-0081 大阪市中央区南船場 |
電話番号 / FAX番号 | TEL:06-6226-7664 / FAX:06-7635-8628 |
営業時間 |
平日:9:00~18:00※事前予約で時間外対応可能です。 |
定休日 |
土・日・祝 ※事前予約で対応可能です。 |